134 史跡出雲国府跡の中枢 政庁域で前殿と石敷き遺構を確認


[11月15日18時10分 別添PDFデータを訂正しています]

島根県教育庁埋蔵文化財調査センターでは、史跡出雲国府跡(松江市大草町)の政庁域(政務をとる中心部分)の発掘調査を行っています。このたび、中核施設である正殿の南側で、前殿(正殿の前面にあった建物)の一部を確認しました。これに加え、前庭に広く敷設された石敷き遺構も見つかりましたので、調査成果を公開します。

1.今年度の調査と成果
(1)調査箇所:史跡出雲国府跡の政庁域のうち、正殿南側にあたる範囲(約40㎡)
(2)調査期間:令和4年9月5日~11月下旬(予定)
(3)主な調査成果:

① 前殿の一部を確認
令和2年度に引き続き、前殿の一部を確認しました。調査の結果、前殿の規模は2間×5間(東西長14.4m×南北長6m)と推測できます。また、柱間は正殿と揃っており、計画的に建物が配置されていたことが明らかになりました。
② 前庭(正殿の前にある広場)を飾った石敷き遺構を確認
前殿の廃絶後、前庭には荘厳化のため、石が敷かれていた様子がわかっています。調査の結果、この石敷き遺構の範囲は、前殿が建っていた場所よりも南側にも広がることが新たに判明し、出雲国府の中枢部にあたる政庁施設の配置や変遷とそこで行われた儀式の様子を考える上で重要な資料が得られました。

2.現地説明会の開催
 調査成果を公開するために、現地説明会を開催します。
 ・日  時:令和4年11月19日(土)13:30~15:00(小雨決行)
      受付開始は13:00~
・開催場所:松江市大草町 史跡出雲国府跡(六所神社東隣)
受付・駐車場は次頁のとおりです。
・そ の 他:同日10:00~11:30に、地元自治会を対象とした説明会を実施します。