134 朝酌矢田Ⅱ遺跡で弥生時代の四隅突出型墳丘墓を確認


 埋蔵文化財調査センターでは、国土交通省より委託を受け、大橋川河川改修事業に伴う発掘調査を行っています。このたび、松江市朝酌町の朝酌矢田Ⅱ遺跡において弥生時代の四隅突出型墳丘墓が確認されましたので、その成果を公開します。

1 今年度の調査と成果
⑴  調査箇所 松江市朝酌町(調査面積約165㎡)
⑵  調査期間 令和6年8月1日~令和6年12月(予定)
⑶  主な調査成果
・ 四隅突出型墳丘墓は一辺10m程度の大きさで、東側の裾部(すそぶ)に貼石・列石が残って
 いた。
・ 墳丘中央に埋葬施設と考えられる遺構を検出した。
⑷  調査の意義
・  築造時期を特定できる土器などの遺物は出土していないが、貼石と列石の構造や
墳丘の大きさから、弥生時代後期に造られたと考えられる。
・  松江市内で特徴的に見られる四隅突出型墳丘墓の構造を持っており、弥生時代後期の墓制を知るうえで重要な資料である。
 ・ 調査区周辺は、古代に朝酌渡が設置されるなど、交通の要衝と考えられているが、今回、四隅突出型墳丘墓が見つかったことで、弥生時代後期にも交通上重要な場所であったと想定される。

2 現地説明会の開催
⑴  日  時 令和6年11月30日(土)9:00~10:00(小雨決行)
⑵  集合場所 朝酌矢田Ⅱ遺跡発掘調査事務所(松江市朝酌町)
        *会場は添付地図を参照
⑶  当日のお問い合わせ 080-2889-9602(埋蔵文化財調査センター公用携帯)