161 国史跡 山代二子塚の地中レーダー探査成果について


古代文化センターでは、考古基礎資料調査研究事業(墓制調査)として、横穴式石室の測量調査などを実施しています。このたび東海大学と共同で国史跡山代二子塚(松江市山代町)の地中レーダー探査を行い、埋葬施設について新たな所見を得ることができましたので、その成果を公開します。

1 今回の調査と成果
⑴ 調査の目的 
山代二子塚は全長94mの前方後方墳で県内最大級であり、古墳時代後期における出雲東部の最高首長墓に位置付けられる。埋葬施設は未調査のため形態や規模などは不明である。平成7年に地中レーダー探査を実施しているが、改めて地中レーダー探査を実施し、埋葬施設の形態の把握を試みた。
⑵ 調査期間 令和7年9月3日~9月6日
⑶  主な調査成果
 ・ 後方部くびれ部付近に長さ11.5m、幅4.5mの埋葬施設(横穴式石室)が存在する可能
  性がある
 ・ 前方部にも長さ6.0m、幅2.0mの埋葬施設(竪穴系埋葬施設)が存在する可能性がある
⑷  調査の意義
 ・ これまでの地中レーダー探査で知られていた後方部の埋葬施設の推定位置とは異な
  る場所で反応があり、埋葬施設を考えるうえで新たな手がかりを得ることができた
 ・ 前方部にも埋葬施設が存在する可能性が高まり、古墳時代後期の葬送を考えるうえで
  重要な成果となった
 ・ くびれ部方向に横穴式石室が開口する例は古墳時代後期の中でも古い特徴を示し、山
  代二子塚の築造時期を考える上で重要な成果となった
2 成果の公開
 ・ 調査成果は令和8年度刊行予定の古代文化センター紀要『古代文化研究』第35号で
  報告を予定している
 ※地中レーダー探査:地中へ電磁波を照射し、その反射波を計測することで、地下構造を可  
           視化する調査手法