104 重要伝統的建造物群保存地区の選定について


令和8年5月22日(金)に開催される国の文化審議会において、「松江市美保関伝統的建造物群保存地区」が、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定するよう文部科学大臣へ答申される予定です。
今回の選定により、重要伝統的建造物群保存地区は全国で130地区、島根県では4地区となります。

1 新たに選定される予定の物件
⑴ 名  称
松江市美保関伝統的建造物群保存地区
⑵ 所 在 地
松江市美保関町美保関の一部
⑶  面  積
約5.9ヘクタール
⑷  伝統的建造物数
建築物:86、工作物:7
⑸  選定理由
伝統的建造物及び地割がよく旧態を保持しているもの
⑹  概  要
○静かな港の湾岸に広がる美保神社の門前町
松江市美保関は島根半島の東端に位置する。室町時代には美保関と呼ばれるようになり、江戸時代には風待ち港として発展し、漁港であるとともに出雲地方の流通拠点の一つとなった。近代には美保神社への参詣客が増加し、門前町の性格を強め、昭和の戦後は湾岸の埋め立てが進んだが、美保神社を中核とする町並みに大きな改変はなく、近世由来の街区形状や敷地の区画が残る。
保存地区は、西から泊小路、中浦小路、月名小路、美保小路の谷筋を中心とする町からなる。美保神社の参道脇から、本通りと呼ばれる幅の狭い中心街路と、これに直交する谷筋に面して町家や旅館建築が建ち、泊小路の南側や中浦小路の北側に寺院が位置する。
敷地は通りに沿って細長い短冊形となり、斜面地や湾沿いの敷地の段差に石垣を築く。町家の主屋は、切妻造平入で燻し瓦の桟瓦葺を基本とし、つし2階または2階建てとする。1階の平面は通り土間に沿って2から4室を並べる1列型が多い。1室目に神棚を設けて恵美須神を祀るのが特徴で、美保神社の祭礼の影響を示す。正面外観は、下屋や庇を付し、軒や下屋の出桁は装飾的な彫刻等を施した腕木と呼ばれる部材で支える。
旅館建築は本通りに面して建ち、間口を4間以上とする大規模なもので、2階建て、切妻造平入、桟瓦葺を基本とし、座敷は数寄屋風(すきやふう)の意匠とする。
保存地区は三方を山が囲み、弓なりの湾岸の狭い土地に細い路地で構成された近世由来の街区と敷地の区画が良く残り、江戸時代から昭和30年代までの町家や大規模な近代の旅館が一体となって、港に広がる門前町としての歴史的な風致を形成する。

2 島根県内の重要伝統的建造物群保存地区
 大田市大森銀山伝統的建造物群保存地区(S62.12.5選定) 162.7ヘクタール
大田市温泉津伝統的建造物群保存地区(H16.7.6選定)   36.6ヘクタール
津和野町津和野伝統的建造物群保存地区(H25.8.7選定)  11.1ヘクタール

3 その他
問い合わせ先:松江市文化スポーツ部文化財課(山崎、藤井) 電話:0852-55-5956